顎関節症とは?その原因・症状・治療法について
- 2024年10月10日
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こんにちは🐰✨
麻布デンティスト歯科・口腔外科です🗼
今回はお悩みのかたも多い顎関節症についてお話させていただきます。
顎関節症(がくかんせつしょう)
顎の関節とその顎に関連する筋肉(咀嚼筋)の病気です。
「顎が思い通りに動かずに、食べ物が噛みにくい」
「顎を動かすとカックン、コッキンといった不快な音がする」
「痛みで口が開かない」
といった症状が認められますが、顎だけでなく、偏頭痛や肩こり、腕や指のしびれ、鼻や耳にも不快感が生じることもあります。
日本人は3人に1人が顎関節症というデータもあり生活習慣病の一つとも言われています。
原因としては、ストレスを含む精神的な要因、噛み合わせの異常、夜間の歯ぎしりやくいしばり、
頬杖(ほうずえ)などの癖、解剖学的な問題などが考えられています。治療は消炎鎮痛薬、ボトックスを使用した薬物療法、
噛み合わせの治療、スプリント療法(マウスピース)による保存療法を行います。
🎗️原因🎗️
・噛み合わせの異常:歯並びの乱れ、被せ物や入れ歯、ブリッジの不適合、歯の摩耗などが原因で、
上下の歯がうまく噛み合っていない状態です。
・歯ぎしりや食いしばり:歯と顎の筋肉や関節に負荷がかかります。精神的ストレスが原因で、
脳がストレスを発散させる行動として行われる場合もあります。
・ストレスや緊張:精神的ストレスにより筋肉が強張って緊張すると、歯ぎしりや食いしばりなどの原因につながります。
・運動不足や姿勢の悪化:運動量が少ないと体の筋肉が固まったり、ストレスをうまく発散できず、
溜めやすい体になってしまいます。
・生活習慣の癖:物を食べる時に片側の顎ばかりを使う、頬杖をつく、顎と肩でスマートフォンを挟む、
・寝るときはいつもうつぶせなど、日々の習慣や癖が顎関節症のリスクを高めます。
🎗️症状🎗️
顎関節症の痛みは、耳の前の顎関節があるところが多いですが、
痛みが出始めた頃は片側の顔から頭までが痛いように感じることもあります。
また頬やこめかみの筋肉に痛みが出ることもあります。
顎関節症を放置すると、顎のずれや噛み合わせが悪化すると、顔面骨格の歪みにつながるほか、
頚椎の歪みや仙骨の歪みなど、全身症状に進行するケースもあります。
・口を開けると痛い(開口時痛)
・口が開かない(開口障害)
・あごで音がする(関節雑音)
・バケットのような硬い食べ物を噛んだときに「ゴリ」などの音とともに痛みが出る
・顎関節を押すと痛みが出る(圧痛)
・顎関節がロッキングしてしまう(開けたり閉じたりすることが困難になる)
・耳鳴り、耳の詰まった感じ
・舌の痛み
🎗️治療方法🎗️
治療によって症状を改善できますが、一度症状が改善しても再発するケースが多いです。
ストレスが食いしばりや噛みしめなどの原因となるため、ストレスを溜めるような生活を送っていては、再発リスクを高めます。
・内服薬による薬物療法
・理学療法による関節可動化訓練やマッサージなど
・運動療法(リハビリ)による関節円板の調整やストレッチなど
・スプリント(マウスピース)によるスプリント療法
・心身医学療法によるストレスの解消
・良い姿勢を保つ
・うつ伏せ寝を控える
・仰向けで寝る
・枕は低くする
・食事の際は左右両顎をバランス良く使う
・リラックスタイムを挟む
🎗️セルフケア🎗️
・開口ストレッチ
こめかみに手を添え、顎を左右にゆっくりと動かします。その後、顎を前に突き出し、大きく口を開けます。
10回繰り返して1日5セット行います。
・口のストレッチ
顔と視線を斜め上に向け、口を大きく開けます。手で口の両側をすぼめながら、上下に口を大きく開きます。
朝晩5~10回ずつ行います。
・筋肉マッサージ
人差し指と中指を痛みのあるところに当て、円を描くように指を動かし筋肉をほぐします。
側頭筋ならこめかみのあたり、咬筋なら耳と頬の間です。体が温まっているとほぐれやすいので、
入浴中や入浴後に行うのがおすすめです。
また、顎関節症の症状を和らげるには、次のような点にも注意しましょう。
・顎を安静にする。食べ物をやわらかめのごはん、ヨーグルトのようなものにする。パンの耳や硬い肉類などを控える。
・口を大きく開けない。食べ物は一口で食べられる大きさに切るように配慮する。あくびをしない。
顎関節症は、顎関節やその周辺の組織に炎症がおこり、機能低下につながる病気です。
軽度の顎関節症であれば自然に治ることもあるものの、下顎を動かすと刺激が加わるため、
治療が必要になるケースが大半を占めています。症状が気になったタイミングで医療機関を受診しましょう。